スマホはどこに置く? 盤から15cm、60°倒す|コマドリの置き方
コマドリを使ってくださる方から、いちばん多く聞かれるのが「スマホってどこに置けばいいの?」なんですよね。これまでアプリの案内は「盤全体と四隅が映るように」としか書いていなくて、数字は出していませんでした。
そこで今回、国内でよく使われているスマホのカメラの仕様と、よく売れている将棋盤の大きさ、それに私がふだん使っているスタンドの寸法から、置き場所を計算してみました。机の上で盤を広げて、定規を持ちながら読んでもらえるとうれしいです。
まず結論
コマドリの iPhone 版 1.4.2・Android 版 0.1.24 以降で、エレコムのタブレットスタンド(TB-DSCHARMPTBK)を使う場合です。
- スタンドのアームを全部伸ばします。
- スタンドの土台を、盤の縁から 15cm くらい離して置きます。(15〜18cm)
- スマホは縦置きのまま、60° くらい倒して盤に向けます。 45〜70° の間なら大丈夫です。
これで、ここ数年の iPhone と主な Android、ふつうの大きさの盤から小さめの盤まで、全部の組み合わせで盤が画面に収まる計算になりました。
スタンドは盤の横、対局者と対局者の間に置きます。
アプリで「先手は、どちらがわですか?」と聞かれたら、画面の左か右を選んでください。盤の横から撮ると、画面の中の盤は横向きに写ります。録画を送って読む方式(竹)なら、先手がまだ決まっていなくても、左か右のどちらかを選んでもらえれば大丈夫です。左右が逆でも、どちらが先手かはあとで機械が決めます。
なぜ「1.4.2 以降」なのか
じつは、前のバージョンまでは、iPhone と Android でちょうどいい置き方が違っていました。原因はスマホではなく、コマドリがカメラから受け取る絵の形でした。
スマホのカメラのセンサーは、iPhone も Android も、ほとんどが 4:3 の形をしています。ところが、動画でよく使う 1920×1080 は 16:9 で、4:3 のセンサーの上下を切り落として作られています(Apple と Android の公式資料で確かめました)。
縦置きのスマホで盤を撮ると、盤の横幅は画面の「狭いほうの向き」に入ります。16:9 だと、この向きが大きく削られてしまうんですね。
| 35mm 換算 | 当てはまる主な機種 | 狭い向きの画角(16:9) | 狭い向きの画角(4:3) |
|---|---|---|---|
| 19mm | AQUOS R6〜R8 pro | 約 54° | 約 70° |
| 23mm | Galaxy S23〜S25、AQUOS sense8・sense9・R9 | 約 46° | 約 60° |
| 24〜25mm | iPhone 14 Pro〜17 Pro・Pro Max、Pixel 7〜9・9a | 約 44° | 約 58° |
| 26mm | iPhone XS〜17(無印)、Pixel 7a・8a、Xperia 10 V・VI | 約 41° | 約 53° |
| 28mm | iPhone SE(第2・第3世代) | 約 38° | 約 50° |
前のバージョンの iPhone は 16:9 で受け取っていたので、盤を収めるには離れる必要がありました。Android は 4:3 でしたが、640×480 と粗かったので、今度は離れると奥のマスが小さくなりすぎました。そのため「iPhone は離して、Android は近づけて」と、逆の案内になっていたんです。
iPhone 版 1.4.2・Android 版 0.1.24 からは、iPhone も Android も 4:3 で受け取るようにしました(iPhone は 1920×1440、Android は 1280×960)。画素を減らさずに、写る範囲だけが広がっています。これで、どちらも同じ置き方で案内できるようになりました。
盤の大きさ
よく売れている盤を、大きさで3つに分けました。外寸はお店の表記です。
| 大きさ | 外寸(縦×横) | 主な商品 |
|---|---|---|
| ふつう(本寸) | 約 36×33cm | 新桂 7号 折将棋盤(35.5×32×1.9cm)、日本将棋連盟 ソフト盤(36×33cm)、ビニール将棋盤(36×33cm)、くもん NEWスタディ将棋(35.7×33.6cm)、ビバリー マスター将棋 BOG-002(34.4×33cm)、幻冬舎 木製将棋セット(34.6×31.4cm)、囲碁ラボジャパン 3307il(35×32cm)、脚付き盤(36.4×33.3cm) |
| ひとまわり小さい(中寸) | 約 33×29.5cm | 新桂 5号・6号 折将棋盤(33×29.5cm) |
| 小さめ | 約 30×26cm | 囲碁ラボジャパン 木製将棋盤セット(30×26cm)、4号の卓上盤 |
どの大きさでも、結論の置き方で収まります。いちばん厳しいのは「ふつう」の盤で、表の数字もここで出しています。
厚さ 6cm くらいの卓上の盤でも、倒し角 60°、すき間 10〜18cm で収まる計算でした。脚付き盤は盤の面が床から 17〜38cm も上にあるので、机に置くこのスタンドでは届きません。
マグネット将棋やポータブル将棋のような、20cm 前後の小さい盤は、駒が小さすぎて今は読めません。
機種ごとの倒し角
土台を盤から 15cm 離したとき、盤が収まる倒し角です。ふつうの盤で計算しました。倒し角は、スマホを垂直に立てた状態から、盤のほうへ倒す角度です。
| 機種 | カメラ(35mm 換算) | 入る倒し角 |
|---|---|---|
| iPhone 16・17 | 26mm | 40〜75° |
| iPhone 16 Pro・17 Pro、Pro Max | 24mm | 40〜75° |
| iPhone SE(第2・第3世代) | 28mm | 40〜70° |
| Pixel 9・9a | 24〜25mm | 40〜75° |
| Pixel 8a | 26mm | 40〜75° |
| Galaxy S24 | 23〜24mm | 40〜75° |
| AQUOS sense9 | 23mm | 35〜75° |
| Xperia 10 VI | 26mm | 40〜75° |
| AQUOS R8 pro | 19mm | 30〜80° |
同じレンズの古い機種(iPhone XS〜15、Pixel 7・7a、Galaxy S23 など)も、表の同じ換算の行と同じと考えてください。
60° 倒したとき、レンズは盤の面から約 46cm、盤の縁から約 17cm の位置に来ます。盤の真ん中を、だいたい 54° の角度で見下ろす形です。
この置き方が難しいときは
カメラの写る範囲が広い機種をお持ちなら、ほかの置き方もできます。
- 盤の横に 15cm の場所がないとき: iPhone 14 Pro 以降の Pro・Pro Max、Pixel 7〜9・9a、Galaxy S23〜S25、AQUOS sense8・sense9・R9 なら、土台を盤にくっつけて置けます。スマホは 60〜80° 倒してください。ただ、カメラが盤の真上に近づくぶん、身を乗り出した人の頭で盤の奥が隠れやすくなります。場所があるなら 15cm 離すほうがおすすめです。
- スタンドを全部伸ばすとぐらつくとき: 上と同じ機種なら、アームを 5cm 縮めても大丈夫です。土台は盤から 15cm、倒し角は 45〜70° にします。
- スタンドをもっと低くしたいとき: AQUOS R6〜R8 pro は写る範囲がとても広いので、アームをいちばん短くしても入ります。土台は盤から 0〜10cm、倒し角は 60〜75° です。
iPhone(無印・SE)、Pixel a シリーズ、Xperia 10 は、写る範囲に余裕がないので、最初の置き方がいちばん確実です。
ここで書いた置き方は、共通の置き方より余裕が小さめです。置いたら、画面で盤の四隅が見えるかを確かめてください。
真上ではなく、斜めから撮る理由
真上から撮る形も試しましたが、対局している人の頭や手がカメラの下に入りやすいんですよね。天井の照明が盤に映り込むこともあります。
そこで、横から斜めに撮る形をおすすめしています。
3D で置き方をいろいろ試したところ、手や腕で隠れる升の数は、どこに置いてもほとんど変わりませんでした。変わったのは、考え込んで身を乗り出したときの頭です。帽子をかぶった子どもが 22cm 乗り出すと、この記事の置き方では盤の奥の 7 升ほどが隠れますが、真上からだと 23 升ほどが隠れました。カメラは高くしすぎず、盤の横から斜めに、がいちばん隠れにくい置き方です。斜めから撮っても、升の読み取りは真上から撮ったときと変わりませんでした。
仕様だけで「全部入る」と言える理由
今回の数字は、各機種を実際に並べて撮ったものではなく、メーカーが公表しているカメラの仕様から計算したものです。そこで、実物のほうが画角が狭かった場合も計算しました。
実物の画角が狭くなる理由は3つあります。
- 手ぶれ補正: 画面の周りを数〜十数 % 削ります。コマドリでは使っていないので、ここは 0 です。
- ゆがみ補正: 機種によっては、周りを少し(数 %)削ります。
- 計算そのものの誤差: Apple が公表している iPhone 8 の値と比べると、私の計算は 2〜4% 広めに出ていました。
全部を足しても、10% には届かない見込みです。画角が仕様より 9% 狭くても、「土台を盤から 15〜20cm、倒し角 55〜65°」なら、表の全機種がどの盤でも収まります。 13% 狭くても、iPhone SE を除けば同じ置き方で入ります。
ひとつだけ正直に書いておくと、Android はメーカーごとにカメラの中の処理が違うので、機種によっては仕様より少し多めに削られることがあります。うまく入らないときは、土台を盤から少し離すか、倒し角を 60° に近づけてみてください。
スタンドについて
私が使っているのは、エレコムのタブレットスタンド(TB-DSCHARMPTBK)です。高さは、土台からスマホを載せる板のいちばん上まで 33.8〜50.8cm、土台は直径 18cm くらいです。スマホを載せる板は回したり倒したりできます。
- アームは全部伸ばして使ってください。
- スマホは縦置きで、下の辺を受けに乗せます。
- 倒すと、スマホの上の端(レンズのあるほう)が盤のほうへ出ます。土台を 15cm 離すのは、この分を見込んでいるからです。
ほかのスタンドを使う場合は、「レンズが盤の面から 45cm くらい、盤の縁から 15〜20cm 外、盤の真ん中を斜め 55° くらいで見下ろす」が目安になります。
計算の元データ: 盤の大きさはお店の表記、カメラの画角はメーカーの公表値と大手媒体の記事、センサーの形は Apple と Android(AOSP)の公式資料、利用者の多い機種は MMD研究所の 2026年8月の調査を見て選びました。升目の寸法はお店に書いていないので、昔からの寸法(ふつうの盤で 1マス 1寸1分×1寸2分)で計算しています。
この置き方は、各社が公表している仕様から計算したもので、すべての機種を実際に並べて試したわけではありません。うまく入らなかったときは、機種名と盤の商品名をnkkumaservice@gmail.com か、X の @nkkuma_serviceから教えてもらえるとうれしいです。数字を直して、この記事も書き換えます。